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民報7 <疑似体験>あなたは喪主です   その7
2010 年 7 月 25 日
いよいよこのコラムも残すところ後4回です。今回はお約束どおり、葬儀価格のカラクリについてお話をいたしましょう。葬儀費用と一言で言っても様々な項目があります。よく「うちの葬式は高かった」等と耳にすることがあります。が、本当に重要なのはその内訳ではないでしょうか? とは言うものの、これはサービスを提供する側の言い分であって、消費者にとっては自分の財布からいくら出て行くのか?が一番気になる処だと思います。
葬儀費用は大きく分けて「固定費」と「流動費」があります。固定費とは参加人数(会葬客等)に関係なく発生するもの。流動費は人数によって変動するものです。それぞれの中身を理解していただければ、限られた予算を生かしてその人らしいお葬式を納得のゆく形で行うことが出来るわけです。ではまず固定費からいきましょう・・・式場の使用料、火葬料、宗教葬の場合には宗教関係者に対する礼金(俗にお布施)祭壇、棺、骨壷その他の葬儀装飾および必需品費用、遺体の搬送などの車輌費用が主だった項目です。これらの中身はあくまでも固定費であって、「絶対費用」ではありませんので注意してください。
またその性格上、一度見積もれば滅多に変更が出ないのも固定費の特徴です。
そして通夜や告別式に振舞うお料理や香典のお返し物、親族の宿泊、交通費等が流動経費として上げられます。最近良く耳にする「家族葬」はこの流動費の元である一般弔問客に声をかけず、身内だけで静かに見送りましょうやというものです。近親者のみということで、この流動経費は大幅に操作が可能なわけですね(家族葬については次回じっくりと解説いたします)
よく活字で目にする「葬儀費用の全国平均額」なるものがありますが、これは要注意です。なぜならばどんな項目が含まれている平均なのかが明示されていません。尚且つ葬儀という行為は非常に地域性の高い性格をもっており、例えば私であっても関東圏ですら全ての葬儀の風習を知っているわけではありません。そんな奥深いものに対して平均額を出すこと自体意味の無いものであり、かえって消費者を紛らわす根源になりかねません。まずはご自身やご遺族が、どんな形で故人を見送ってあげたいか?それが果たして故人様その人らしいものであるか?をよく考え、そこから生じる様々な疑問や質問に細かく答えてくれる葬儀社を探す事こそが喪主様の唯一最大のお仕事なのです。○○の会員になっているから、積立金を払っているから、果ては病院で言われて断りきれなかったからなんて理由だけで、大切な我が家のお財布を任せられますか?納得できない高額な葬儀費用の請求書は、いとも簡単に作成されてしまいますよ・・・
故人様の自宅安置をすませた喪主であるあなた、あなたですよ!死合わせ葬儀社の囁きに心奪われる前に、もう一回考えてみてはいかがですか?
(でもよ、早くしないといけないんだろ?)
答えはノーです。全く急ぐ必要はありません。逆にお尋ねします。急ぐ理由はなんでしょうか?ここで私ははっきりと宣言いたします。例えば一日じっくりと考え、納得いく業者を探したところで、どこにも支障はきたしません。強いて言うならせっかちな周りや親族から「早く早く」と急かされることぐらいでしょうか?ならばこう答えましょう 「一日考えるくらいの余裕を持とうよ」
さぁ、喪主たるあなたがこう答えられれば、この度のご葬儀は心に残る、その方らしいお見送りになることは約束されました。ダメ押しする死合わせ葬儀社の宗祇見太郎氏にきっぱりと言いましょう。
「とりあえず考えさせて下さい。お願いするようであれば後程連絡しますよ。家族とも良く相談したいですからね」そして何社かの葬儀社に相談をして、快く説明してくれる葬儀の相棒を探しましょう
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